バリ のサーフィン事情変化。そしてサーフィンのこれからを思う。
バリのサーフィン事情
27年ぶりのバリで大きな変化を感じた事の一つは、バリのサーフィンを取り巻く環境の変化。
来る前に友人達から、かなり脅かされてはいました。
- ”ビーチは、サーフィンスクールで一杯でサーフィン出来ないよー”
- ”渋滞すごいからサーフィンしたいポイントの近くに泊まらないとダメ。”
- ”ガイド付けないとサーフィン出来ないよ”
等々。。ちょっとネガティヴ系コメントが多く、ちょっと尻込み。。
そんな時、昔からのバリを知り今も多くのバリレジェンド達と交友を続けている尊敬する大先輩から
『バリは変わってもバリの人達は変わらん。楽しんでこいやー!」
とありがたきお言葉。
実際来て見て、自分なりの感想は、
1のスクールの件に関しては、
ほぼ正解。特に午前中はクタ、レギャンのビーチは、ほぼ隙間なく占領されてますね。昼の12時頃になりますとだんだん減って来ます。なので時間をずらせばビーチでもサーフィン可能。
もう一つの変化は、サーフィンのクラスを受講されてる方達、僕が見た限りで言えば1番多いのは中国人の方達。
中国は今サーフィンにすごく力を入れてるようです。
海辺にホテル並みの合宿所を作り、そこでは中国全土から集められた身体能力の高い若者達がオーストラリア人コーチの元、朝から晩までサーフィンに明け暮れてるそうです。
世界中のサーフスポットが彼らで占領される日が来る!
怖いので考えないようにしましょう。
2の渋滞に関しては、皆さんもご存知のようにかなり大問題。
それでも、時間をずらしたり、ステイするエリアを自分がメインにサーフィンするポイントに合わせて調節すれば、かなり解消できるのでは。。
僕は、空港近くにステイしましたのでクタリーフやエアポートリーフに行く船の船着き場まで歩いてすぐでしたし、朝一バイクでヌサドゥアやウルワツ方面にもストレスなく行けました。
チャングーに関しては、チャングーをメインでサーフィンするのであればそちらに滞在した方が快適かと。クタ方面からの渋滞はかなりですね。道も狭く一本道ですのでバイクでも中々厳しいものが。
3のガイドの件に関しては、
ガイドをつけなければ出来ないというわけでもなく、ポイントによってと言う事のようですね。
サヌールやケラマスはその傾向が強く、ケラマスで日本人サーファーの方が「ガイドと来てないなら上がれ!」と言われて退散させられると言う悲しい出来事を私の友人が目撃したそうです。
しかし、クタリーフ周辺、ヌサドゥア、ウルワツ方面は問題無しでした。
マデウィーに関しては、ローカルの方が販売してるTシャツを買えば、後は問題なくサーフィン出来る様です。(入場料の様なものですか?)
このバリのサーフガイドさんの役割は、他の国のものとはちょっと違うもの。
サーフガイドという職業は、どこにでも存在してますよね。(日本にもあるのかな?)僕が生活していたコスタリカにもその仕事を生業として生活している人達がいます。
何を隠そう、この私も日本からのサーフトリップのお客様のガイドを数年させていただいていました。
でも、この場合のガイドの仕事は、その日の一番コンディションのいいポイント、もしくはお客様のレベルによって一番楽しんで頂けるポイントにお連れすること。
リーフ、カレント、波の癖等の情報をお伝えしてサーフィンを楽しんで頂けるお手伝いをする事。
バリのサーフガイドさんの仕事は、ここから更に、そのポイントで優先的にいい波に乗らせる。(そのサーファーの実力に関係なく)
影響力の強いガイドさんをつければ、よりいい波に乗れる=人気=稼げる
(海の中の利権ですね)
実際、「そのポイントで1番いい波乗せます。」っていうガイドさんの広告見ました。
何時頃から出来たシステムなのでしょう?
なんか此れ、サーフィンの本質的楽しさを削ってしまうのでは?と思うのは古い考えなのでしょうか?
確かに、日本でそんなに頻繁にサーフィンできない環境の方が、バリに短期で来られても混んでるポイントブレークでは、波を取るのは大変ですよね。
ガイドさんの助けを借りてでも乗れた方がいいという事で需要が生じた訳。
それにバリ人商人魂が結びつき、今のシステムが生まれたのでしょう。
実際、現在それで生計を立ててるバリのサーファーも沢山います。
賛否両論あるにせよ。これがバリのサーフィンの現状の一部というところです。
サーフィンもどんどん多様化している時代ですから。
高性能なウェーブプールがあちこちに出来(これは、完全に波一本幾らの世界ですよね)
オリンピックの種目になり(とうとう今年ですねー)
中国のようなほとんどサーフィンに注目していなかった国が政府を挙げて力を入れ始めています。
一般社会にサーフィンのイメージ作りをリードして行くであろう大手サーフブランドがどんどんサーフィン業界以外の大手企業の傘下に入って来ていますし。
サーフィンは、これからどんな方向に向かっていくのでしょう。
どんな方向に向かっていくにせよ、サーフィンの本質的な楽しさ、格好良さが広まっていってくれたらいいなぁと思います。
波を読み、人の動きを読みゲットできた一本の気持ち良さ。
うねり、風向き、人混み、等々 考慮した上でポイントを選び、人も少なく、いい波ゲットした時の嬉しさ。
乗れなかったら、次に乗れるように色々思案して自分を高めていき、ネクストチャンスの時、いい波乗れた時の嬉しさ。
そんな事、サーフィンの忘れてはならない本質的楽しさの大切な部分ではと思うのです。
点数だけでは、評価できないスポーツを超えたものがあるサーフィン。
まさにライフスタイル。
スタイリッシュなサーファーを目指したい。
海に入れば、笑顔で他の人に挨拶し、
自分ばかりが波を取ろうとするのではなく、他の人と分かち合い。
他の人がいい波に乗った時は、それを賞賛し、
いざ自分の番が来た時には、きっちりとスタイリッシュに乗ってみせる。
自然、海、波に常に感謝を忘れない。
そんなサーファー目指して毎日精進しております。
だって、海の中 そんな人ばかりだったらもっと楽しいと思いません?